失楽園 上 - 途中

- 作者: ミルトン,John Milton,平井正穂
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1981/01/16
- メディア: 文庫
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下巻まで到達できずに一ヶ月位経過して、忘れてきたので再チャレンジ。面白いんですけど気力がもたない。
サタンがめっちゃくちゃカッコいい。
一敗地に塗れたからといって、それがどうしたというのだ? すべてが失われたわけではない―――まだ不屈不撓の意志、復讐への飽くなき心、永久に癒すべからざる憎悪の念、降伏も帰順も知らぬ勇気があるのだ!敗北を喫しないために、これ以外何が必要だというのか?
とか熱い。文章も重厚っつーのか装飾過多っていうのか分からんけど読んでて楽しいです。
"年老いた『夜』"とか何かかっこいいですよね。
あと終盤の天使とサタン等悪魔との戦いが凄い派手で、これフルCGで映画化してくれーとか思ってしまうくらい。
こうした紅蓮の焔の大空の下で、相手を撃滅せずんばやまずという凄じい攻撃の執念と、拭おうにも拭うべからざる憤恚の念に猛り狂って、彼我の主力部隊は激しくぶつかり合った。
天は隅々にいたるまで轟然と鳴り響いた。勿論まだ地球は存在してはいなかったが、もしこの時存在していたら、その心の心まで震え慄いていたかもしれなかった。しかし、それもなんの不思議もないことであった、なにしろ、彼我いずれの側も数百万の猛烈果敢な天使がいて、それが真向から衝突したのだから、しかもその中の最も弱小な者でさえ四大元素を自由に駆使し、己の支配する領域からえられる総力を武器として用いえたからだ。
"その中の最も弱小な者でさえ四大元素を自由に駆使し、己の支配する領域からえられる総力を武器として用いえたからだ。"とか超かっこいい。