ヤマグチノボルの過去日記からの抜粋

 ハリーポッターを日本で作ってたら、おそらく『2』の主役はハーマイオニーだったはずだ。ハリーポッターの悲劇はここにあると思う。斜陽の帝国の住人は、作るものを間違えている。僕はそう思う。あの主役のメガネ。あいつ、なんだ。何様だ。あれいらないと思う。赤毛のナントカ。あいつ、なんだ。何様だ。非常に邪魔だ。もう、ハーマイオニーだけでいい。だけでいいのに、原作に忠実にやるからハーマイオニーがあまり出てこないなどということになってしまう。なんのための『2』であるか。よくないと思う。ハーマイオニーが見られない。とんでもないことだと思う。さっさとジャパンマネーで角川辺りはハリーポッターの版権を買うべきだ。タイトルはハリーポッターでいい。タイトルなんかどうでもいい。なんなら変えてもいい。とにかく『ハーマイオニーとゆかいな下僕たち』をはやく作って欲しい。そしてヤマグチを下僕にして欲しい。僕はセリフをうまくしゃべれないので、ハーマイオニーの椅子役でいい。教室にじっと黙って座っている、惨めな椅子でいい。

 彼女はそして、『レヴィオーサ』の口調で僕をたまに罵ればいい。この薄ぎったない椅子ったら! 今日もわたしのお尻を触るのよ! サワッテマセン。触った! ほら触った! トイレにいらっしゃい! ハイ……(それはもう弱々しく)。

 魔法なんかほんの少しでいい。ふん、たまに空でも飛べばいい。ただ、延々、椅子(俺)を罵るハーマイオニーを映して欲しい。

 椅子(俺)はわずか十三歳の子の椅子である自分を強く恥じ、恥じつつ赤面すればいい。そんな映画を早く僕は観たい。というか出たい。どれぐらい出たいのかというと、これはもう、出たいとかいうレベルではない。イギリスとの戦争も辞さない覚悟である。
http://web.archive.org/web/20040529011427/http://homepage3.nifty.com/hexagon2000/0208.htm

まだ続きはあるけどまあそんな感じで。