図説拷問全書 - 途中

図説 拷問全書 (ちくま文庫)

図説 拷問全書 (ちくま文庫)


読んでて死刑全書の一文を思い出し。

ローマでは法律の条文で、処女を死刑にしてはならないと定められていた。その法律に違反しないで処女を死刑に処すことができるように、ローマの警士が処刑の前に処女を強姦する特権を享受することが習慣となっていた。二十歳のウェスタの巫女も、ティベリウス帝の首相セイヤヌスの娘である六つになったばかりの少女も、そのような運命をたどった。
図説死刑全書完全版

あー、ローマだったか。ちょっと違うかも。この本に出てくるのはキリスト教な時代なので。

しかしながら都市の住人は、職業としての刑吏をタブー視した。処刑がもっていた神聖さが薄れ、忌まわしさだけが残ってしまったともいえる。その結果、差別は強烈で、生活のあらゆる場面に及んだ。刑吏は町中に住むことも、他の者と酒を酌み交わすことも、風呂場を共有することも、礼拝に参加することも、狩猟をすること(狼なら可)も、自分の家畜に他人の家畜と一緒に草を食ませることも禁じられたのである。
いっぽう、刑吏と知らず、うっかり杯を重ねてしまったものは名誉ある市民としての地位を失った。そのため、刑吏は一般市民との接触を極力さけなければならなかった。一目で刑吏と分かる服装が義務付けられたのは、その為であった。

このような差別がどれほど厳しいものであったかを示す例を挙げておこう。刑吏は死刑を宣告された女性に結婚を申し込み、彼女の無罪を請願する権利をもっていた。ということは、刑吏の求婚に承諾さえすれば、死刑囚は命が助かるのである。それなのに、あえて死を選ぶ受刑者の女性が少なくなかったという。隣人達との交際は許されず、町外れの家でくらす刑吏の妻になるより、死んだほうがましだと考えたのだろう。

この辺の女性との接触が出来ないこととか、多分娼館にも出入りできなかったんだろうなーって感じで。
処女を強姦する権利は刑吏の欲求解消の為でもあったんじゃないかと思ったりしたんだけど時代が違う感じなので保留。
あとフロイトが「性と愛情の心理」で農村では獣姦が一般的みたいなこと書いてたのも思い出した。
時代が違うんだろうけどこの拷問全書で話題にしてる時代のは獣姦にたいする罰重くて凄いびっくり。
家畜も処罰されるはずが村人に「自分達はその雌ロバを長い間知っているが、彼女はつねに徳があり、慎み深く振る舞い、誰とも醜聞を起こさなかった」と弁護されてロバは無罪になったとか。