日記-古典作品の娯楽性/その他
別に下の引用文が総てじゃないにしろ、高尚な意図を持って作られた訳ではなくその当時の客を楽しませるための最善をつくしたんじゃないかな。なんてことを思う。
我々は、シェークスピアがインテリを気取ったことなどないのを忘れてはならない。シェークスピアは金もうけのために大衆受けしそうな芝居を書きとばした。そして目的を達したのだ。シェークスピアの戯曲は確かに素晴らしい。表面的な意味の裏には深井意味が幾重にもたたみ込まれているし、英語の持つ美しさや表現力が最大限に高められている。しかし、後世の者が賞賛するこうした事柄は、すべて副産物なのである。
『ハムレット』は扇情的な三文悲劇としてもまったく良くできている。流血あり、スリルありで、筋立ては適当にこみ入っているし、幽霊までそろっている。エリザベス朝の客に受ける品の悪いドタバタにかけても、とうに忘れられた何百という当時の芝居にひけをとらない。シェークスピアは上品ぶったりせず、こうした要素をすべて『ハムレット』にぶち込んでいる。
「ミステリーの書き方 (講談社文庫)」から引用
下のCDのライナーノーツで「クラシック音楽もパトロンを楽しませるのために作られてる。パトロンは気に入った時に『あ、そこ良かったからもっかい!』と特定フレーズを繰り返し演奏させたりして楽しんでた」みたいなのがあってへーっておもったのを思い出した。中古で頼んだので届いたらライナーノーツ見返そう。
※1/19追記:思っていた内容と違った。クラシック音楽とパトロンの関係のはどっか別のに載ってる気がするので継続して調べたいけど手がかりがない…
70年代にブライアン・イーノが面白いコメントをしていたのを思い出した。「クラシックの名曲といわれる曲に主題のフレーズが(時にはしつこいくらい)リピートされるのは当時は当然録音などという事がなかったから通常の聴衆は一生に一回くらいしか一つの曲を聞くチャンスがない、だから曲を印象づけたり、評価してもらったりするために作曲家たちはフレーズを何回も何回もリピートしたんだ」という訳である。
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この後一旦大宮ついてから引き返したが、赤羽で京浜東北線が架線切断による運転見合わせ。
タクシーで4000円弱かけて、帰ることに。無駄な出費すぎる。
寒いわ。 twitter.com/kashmir108/sta…
— kashmir108さん (@kashmir108) 1月 14, 2013
まあ待ち時間に「猫柳十一弦の失敗」を読み進めることが出来た点は良かったかもしれない。ひと通り読んだはずなのにタイトルの失敗がどの点だったのかわからないのだが、なんだろう…?
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